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November 2009

November 30, 2009

TVC121 Honda / Jazz / Imagination



オンエアが始まったばかりのホンダジャズのオーストラリア版TVCをご紹介。ホンダジャズとはFitの事で、ここで使われている車両は1.5RSです。テーマは「柔軟性」のようです。レゴブロックで作ったような大規模アニメーションが目を楽しませてくれますが…Youtubeの説明にはこうあります。

シドニーのアニメーション会社アニマルロジックはこのCMのために147万個の仮想ブロックをイチから作り上げた。ブロックのカタチをアニメートするためにアニマルロジックは自ら開発した専用のソフトウェアを使用した。

なんか同じような事を二度言ってますが原文がそうなのであしからず。手間をかけて実際のブロックでアニメートしたように見えますが、CGだったんですね。なかなか頭の良い制作方法です。オーストラリアのアニマルロジックには数年前に訪問したことがあります。特製帽子と特製バッグをもらったなぁ。まだどこかにあるはず。

ちなみに以前フランスのCG会社と仕事をした時もそうだったんですが、海外のCG会社はCGソフトウェアを自分たち用にカスタマイズして使ってますね。なんかスゴい事のようにも思えますが、CGデータもある種の工業製品だと考えると、アウトプットするモノに対して製作機械をカスタマイズするのは当然の事ですよね。世の中の工場は皆ソレをやってます。日本のCG会社もカスタマイズしてるんでしょうか? どなたか情報いただければ助かります。

さてアイデアカテゴリですが、「あり得ない映像をリアルに作る」、車の用途を「説明する」、表現を「拡大する」の3本とします。

アニマルロジック(Animal Logic)
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[TVC][02 ありえない映像をリアルに作る(Real-looking unreality)][19 説明する][22 拡大する] 
wrote by galliano : 11:11 AM

November 29, 2009

Esquire's Augmented Reality issue



もう皆さんご存知だと思いますが、本国版エスクァイアのAR特集が話題です。というか、半月ほど前に話題でした。 では何故それを今アップするかというと、先日我が国のAR事例を見たからですね。

その広告は日本で始まったばかりのAR広告である事について胸を張り、自信満々で、是非アクセスせよと語っていました。弊社の社員が広告を持っていたので皆で鑑賞しました。そして愕然としました。。。。出てきたビジュアルは企業を礼賛するばかりの内容で、つまらなく、美しくもなく、アイデアもエンタテインメント性もゼロだったんです。

AR広告を見るには、わざわざPCを立ち上げ、サイトに行き、カメラを準備するなど最低でも2〜3分はかかる。どんな広告でも鑑賞するために支払った「時間」分以上の喜びがないと視聴者とのエンゲージメントは成り立たないものですが、AR広告はそのぶん成功のハードルは相当高いと見るべき。しかしこの事例にはおもてなしの心というか、「鑑賞してくれてありがとう」という感謝の心を全く感じませんでした。

人が見たい広告を選ぶ時代になり、視聴者と広告の立ち位置がすっかり変わっている事に全く気付いてないのか、気付かないフリをしているのか。

というわけで、このサイトを見ている皆さんには是非上の映像を見ていただきたい。そして自分がAR事例を作る事になった時には、世界はこれぐらいのクォリティで作っている事を知っておいてもらいたい。というわけで、皆さん既にご承知で失礼かと思いますが、ダメ押しアップです。

という僕もまだこのエスクァイアを入手してないんですけれども(汗)
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[TECHNOLOGY] 
wrote by galliano : 12:07 PM

November 23, 2009

Did you know?



先日開催されたadtech New Yorkのセッションで上映された映像素材。adtech Tokyoの武富さんのブログで発見しました。これを見ると世界がいかに大きな潮目を迎えているかがわかります。しかし最新の状況を知る事も大切ですが、世界がどのように変わろうと人間のインサイトには大きな変化はないはず。広告人はここを外してはなりませぬ。

(via 汐留通信
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[blog][SHORTFILMS] 
wrote by galliano : 09:25 AM

November 22, 2009

Craftwife + KURONOZ



iPhoneを片手にプログラムをコントロールして音楽を奏でる人妻テクノポップバンド、Craftwifeをご存知でしょうか。僕は今年5月に開催されたのMake: meeting Tokyo 03で初めてライブを見たのですが、これがなかなかカッコイイ。プロジェクタを利用した照明もアイデアに溢れていて、しかもコントロールプログラムから衣装まですべて自作。実にクラフト感たっぷりでした(靴下にはプログラミングコードの刺繍が!)。

ちなみに赤いシャツと黒いボトムを見れば判るように元ソースはあのKraftwerkで、音楽もかなり近いテイスト。聞いてて気持ちイイです。 ライブを重視し、ネットでは音楽を公開しない彼らの貴重な演奏シーンはこちらこちら

そのCraftwifeがパフォーマンスグループKURONOZと組んで愛知県でライブを開催するということで、上はそのプロモーション映像。青のKURONOZと赤のCraftwifeがどうコラボするのか?できる事なら見に行きたいのだが!

以下に開催情報を置いておきます。

「Craftwife + KURONOZ」
パフォーミング アーツ ガーデン愛知芸術文化センター
2009年12月5日(土)11:00から15:00までの間の、5分〜15分程度。

パフォーマンスのメンバーを募集してるそうですよ!
CW+KURONOZ、メンバー募集!!!
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[blog] 
wrote by galliano : 10:03 AM

November 15, 2009

TVC120 Guiness / Brand / Bring It To Life


ギネスの新しい広告キャンペーンが、11月4日、イギリスからスタート。彼らが長らく使ってきた「Good Things Come to Those Who Wait(良い事は待っている人の所にやってくる)」が変わりました。新しいラインは「Bring it to life」です。

その事もスゴいんですが、とにかく映像がスゴいんです!


監督はJohnny Green、撮影のために彼が起用したチームはオスカー受賞者達。映画と同じレベルでお金がズンバカ使われたことがわかります。でもイギリス人は日本よりも人口が少ないですよね。なぜそんなに制作費をかけることができるのでしょう?

理由は2つあると思います。

1つはこのキャンペーンが全世界で使用できる事。視聴者が何億人もいるのなら、制作費をその人数で割る場合1人あたりの金額は安くなります。すなわち最終的にはおトクです。

もう1つはメディアの使い方を工夫しているのが間違いない事。どこのクライアントでも当然広告費は限られており、一人あたりのROIだって厳密に計算されているはずです。その中で全体の広告予算を削りながら制作費を増やすにはメディアの効率的な使用法を編み出すしかありません。このキャンペーンでも効率の良いキャンペーンデザインがなされているコトは間違いないと思います。間違いないったら間違いない。

ギネスのマーケティングマネージャー、ポールコーレルはこう語っています。「Bring it to lifeの時代がスタートした事を印象付けるために、ブランドや愛飲者やギネスの一杯の味わいの中に見られる「人生」「エネルギー」そして「情熱」が映像的に表現される、本当にスゴいキャンペーンを作りたかったんです(via Adland)。

消費者に単なるアルコールを飲ませているのではなく、ブランドが持つストーリーを味わってもらう。誰もが心の中に持つエモーションを強く喚起させる。真っ当な広告ブランディングのとらえ方だと思います。ビールが出てこないコトからも、彼らがビールではなくブランドを売っているコトがわかります。

メイキング映像も見つけたのでご覧ください。英語字幕もガリ翻訳しました。




撮影はニュージーランドやカナダやフィジーなど様々なところで行われました。

特殊撮影チームと作業するために、ロケット科学者が起用されました。

フィジーでの水中シーン撮影は3日間でしたが、魚のCGI制作には4ヶ月かかりました。

手縫いで人工芝を作るのに、45人の女性と6日間という時間が必要でした。

氷河のシーンはニュージーランドの標高2600m地点で撮影。

カナダで撮影する前に準備期間として3ヶ月が必要でした。

気温がマイナス30度まで下がったことで、あまりの寒さのため樹木が何本も折れてしまいました。

出演者とクルーを移動させるために5台のヘリコプターと30台の4輪駆動車が必要でした。

車両に保険がかけられない走行路を45㎞進むのに2時間半がかかりました。


ところでこのCM映像には世界アドと書いてあるのですが、日本のギネスサイトには載ってません。何故でしょうね。

CMアイデアカテゴリは「ありえない映像をリアルに作る」「理由のある狂った行動」とします。

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[TVC][02 ありえない映像をリアルに作る(Real-looking unreality)][03 理由のある狂った行動(Crazy but justifiable action)] 
wrote by galliano : 09:21 AM

November 14, 2009

TVC119 P&G / Replay / Replay your fragrance!



僕が大好きなCG会社PSYOPが最近担当したREPLAYの香水のTVCをご紹介。REPLAYはイタリアのカジュアルブランドですが、この香水はP&Gプレスティッジがクライアントとなってますね。ではちょいと解説してみましょう。

ボーっと観てるだけだと『絵の具の滲みをCGで再現した美しい映像』という程度の事しかわかりませんが、実はコレすごいんです。CMを見終わると「絵の具の滲み」と「若い男女の恋愛」のイメージが、脳に染みこむように記録されてるのがわかります。音楽の力で時代性と強いエモーションも不可されてます。そしてこの全体を貫くアートディレクションは、実にしっかりとパッケージデザインに落ちるようになってます。

商品の写真はコレですね。


200911142134.jpg


上のTVCと比べてください。ほぼほぼ、同じですね。
平面広告のビジュアルはこうです。

200911142204.jpg


CMと平面広告と商品がひとつの世界を作っているのがおわかりでしょうか。ここまで濃厚な世界観が描かれていれば、店頭で商品を見た時に脳内で映像が再生される確立は高い。マーケティング的にはそこが狙いですね。販促ツールとしてよく出来てます。ところでコレ、パッケージをデザインした所と制作代理店はいっしょなのかなぁ。

僕はよく面白い広告が好きだと言ってますが、こういうキチッとアートディレクションされた広告も、すごく面白いと思ってます。

でもCMアイデアカテゴリとしての分類は難しいですね。絵の具が動いているということで「ありえない映像をリアルに作る」と「擬人化する」といえますが、基本は商品パッケージのビジュアル化およびストーリー制作がアイデアのコアですね。制作代理店はargonauten G2、サイトがないのでわかりませんが、ベルリンにある代理店のようです。

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[TVC][02 ありえない映像をリアルに作る(Real-looking unreality)][16 擬人化する] 
wrote by galliano : 09:55 PM

November 12, 2009

CHOP CUP by weareom



今日は広告じゃないんですけど、またまた不思議な映像を発見したのでご紹介。その名も「CHOP CUP」。映像のミスリーディングを狙ったイリュージョン系映像なのですが…まぁまずは見てください。続きにメイキング映像を置いておきます。



制作したのはLONDONのweareomというグループ。アナログとデジタルのシナジーを活用してコンセプチュアルな映像を作る集団のようです。しかしいったいどこから制作費(少なくとも4~500万はかかってると思う)が出てるんだろうか? そこがいちばん不思議だったりしてw。
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[SHORTFILMS] 
wrote by galliano : 08:39 AM

November 10, 2009

自主制作アニメ「フミコの告白」



なんなんですか、自主アニメでこの完成度は!
大好きですこういうの。2分少々の間、1秒も飽きませんでした。
大学生が製作したそうですよ。恐るべし。
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[SHORTFILMS] 
wrote by galliano : 11:44 PM

TVC118 Samsung / Mobile Explorers



韓国の電機メーカーSamsung製作のバイラルビデオ、らしいです。最後に出てきて「ワーオ」という人が持ってる携帯、アレが多分広告してる商品ではないかと。

もうひとつのビデオでも彼が出演してます。



…やっぱり携帯を持ってますねw。

コピーは「Experience the Unexpected(予期していなかった事を体験しよう)」です。けっこう大雑把ですw。 アイデアカテゴリは「あり得ない映像をリアルに作る」「置き換える・例える」とします。

しかしTVC(CM)というジャンル分けがだんだん曖昧になってきたなぁ。

(Via Adverblog)
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[TVC][02 ありえない映像をリアルに作る(Real-looking unreality)][05 置き換える・例える] 
wrote by galliano : 11:16 PM

November 08, 2009

KRINK MINI by Craig 'KR' Costello



KRINK、それはNYで活躍するグラフィックアーティストCraig 'KR' Costelloが自らプロデュースした絵の具ブランドのこと。「スムーズでどんな表面(金属・ガラスなど)でもインクがのり、色褪せることのない(via Quintet)」という高品質なハンドメイド塗料で、独特の垂れ方が特徴です。ストリートアーティストの間では有名だそうですが、このKRINKをご存知の方、少ないですよね? 僕も今日まで知りませんでしたw。

そんなKRINKとMINIがコラボしたのがこの映像。ミニの黒い塗装面と、官能的に垂れる白いインクが印象的です。これはドイツのミニによるブランディング映像のようですが、自動車をキャンバスとしてアーティストに開放し、特定のターゲットにブランドを訴求する手法は、昔からBMWがやってる事ですね。ご存知のとおり現在のMINIはBMWによって再生されたブランドなので、この流れは実に自然です。撮影はハンブルグで行われたとのこと。

KRINKはここここで購入できます。ちょっと欲しいです。

CMアイデアカテゴリは、車をキャンバスにしているということで、「意外な利用方法」とします。

(via ADVERBLOG)
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[TVC][06 意外な利用方法] 
wrote by galliano : 04:07 PM

November 01, 2009

Art Of Noise - Moments In Love



昨日書いたエントリの中にAutotuneというソフトウェアが出て来ますが、それについて色々と調べているうちに、なんとなくArt Of Noiseの名曲、Moments In Loveにたどり着きました。Art Of NoiseといえばZTTレーベルなのですが、昨年ユニクロの原宿UTで、Art Of NoiseとZTTのTシャツが並んでいて心底驚きました。もちろん即買いでした。でもなんか恥ずかしくて外では着られません。

さてこの曲は大学の頃から20年以上に渡ってずっと大好きな曲なのですが、プロモーションビデオがあるとは知らなんだ。内容は良い感じに狂ってます。

この後にCyberdesignによるRemixを置いておきます。

こちらのRemixバージョンの冒頭に出てくるヨットがヤバ格好良いんです! このスーパーヨットは、モナコにあるWally社The 118 WallyPowerこちらに日本語の解説があります。映像は有りモノの寄せ集めのようですね。

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[MUSIC VIDEOS] 
wrote by galliano : 01:30 PM