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December 2013

December 31, 2013

2013映画・ガリベスト10発表!

今年観た映画は43本。その中から恒例のベスト10を発表します。昨年観た映画は54本だったのでかなり減ってしまったのですが、これは後述するブレイキング・バッドや半沢直樹などのテレビシリーズにハマッてしまったのが原因です。また例年同様、ベスト10には僕が初見だった2012年以前の映画も含まれます。個人ブログにつき勝手をご了承いただきたく。ちなみに昨年のベスト10はこちら。

10位
レ・ミゼラブル Les Misérables(2012)

レミゼ良かったですね。大ヒットしたので皆さんもご覧になったのでは。ネタバレになっちゃいますが、最後の思い出の人々が現れるシーン、あれは原作にもあったのか、演出なのか。さらば宇宙戦艦ヤマトのラストにも似た感じのシーンがあるんですけれども。原作読んでないのでわからないんです…

9位
エリジウム Elysium(2013)

第9地区のニールブロムカンプ監督による、ディストピアのリアルで容赦ない描きぶりがいつもながら素晴らしいです。あんな未来は絶対嫌だ。でもGoogleもボストン・ダイナミクスを買ったし、残念ながらきっと来るんじゃないでしょうか。プロダクションデザインが気に入ってビジュアルガイドを購入しました。

8位
アウトレイジビヨンド Outrage Beyond(2012)

相変わらずの濃密感。いつ誰が死ぬのか判らない。観た後ドッと疲れます。でも世界で大人気。3あるかな?

7位
裏切りのサーカス Tinker Tailor Soldier Spy(2011)

僕の大好きなゲイリー・オールドマンが、知的で寡黙なスパイを演じています。かなり地味な展開なんですけど、犯人が見えてくるとゾワゾワ来る感覚がいい。時制が行きつ戻りつなので、話の進行を初見で追うのはかなり難しい。でもそこもまたいいんです。

6位
最強のふたり The Intouchables(2011) 29日

頸髄損傷で体が不自由な富豪と、その介護人となった貧困層の移民の若者との交流を描いたドラマ(wikiより)。実話を元にしたストーリーですが、映画で描かれるキャラクターの造形がいいんです。笑って泣けます。こういうのを描くのはフランス人が上手い。

5位
鍵泥棒のメソッド Key of Life(2012)

映画というよりは演劇的。タイミングが良い。脚本の構成が良い。無駄なセリフを吐く人が一切いない。時間の配分も良い。最後の軽いオチも良い。そして面白い!内田けんじ監督、素晴らしいセンスです。ぜひ仕事したい。

4位
風立ちぬ The Wind Rises(2013)

宮﨑駿監督がリアルを描いた初めての映画と紹介されてますが、実際は完全にファンタジーの映画。寡黙で優秀な技術者がモテる話はウケるんですね。実際はそんな事ほとんどないと思うんですけど。好きなのは子供時代の主人公が屋根から飛び立つシーンと古いイタリア映画のようなテーマソング。泣けます

3位
パシフィック・リム Pacific Rim(2013) 11日・17日

巨大過ぎるロボットの質量感が素晴らしい。タンカーで怪獣を撃破するシーンで泣けました。カイジュウ・イェーガーというコトバは怪獣映画へのオマージュである、という話も好きなんです。ジェダイと時代劇の関係みたいに。

2位
ハンガーゲーム The Hunger Games(2012)

限定された色使い。抑制の効いたアートディレクション。丁寧に描かれる個々人のモチベーション。見始めはコレ面白くなるんかなぁと懐疑的に観ていましたが、そこは素晴らしい脚本と演出。最後には「わかってるよなぁぁぁ」と唸ってしまいました。続編に大期待。

1位
ゼロ・グラビティ Gravity(2013)

異常に完成度の高い、宇宙パニック映画。アトラクション映画の真骨頂だと思います。3回見ちゃいました。宇宙ではあなたの悲鳴は誰にも聞こえない。スピンアウト映像のエントリも書きましたよ

番外
天才マックスの世界 Rushmore(1998)

1998年と古いのですが。大好きなウェス・アンダーソンの初めての長編映画。美しいアートディレクションの中で描かれる、生々しい傷。名作。オススメです。ただし隠れた名作の常として、DVDは絶版。でもhuluで見れます。

番番外
ブレイキング・バッド Breaking Bad(2008-)

これ見てる人少ないんですけど、最高なんです。まだ未完のアメリカ製TVシリーズですが、お伝えしたくて番番外に入れました。真面目で善良な先生が悪の道に突き進む。ヒリヒリする展開。呼吸困難に陥ります。刺激に飢えてる方、ぜひ。

来年が来ちゃうのでまた!本ブログ、今年もありがとうございました!

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wrote by galliano : 11:40 PM

December 24, 2013

TVC160 Apple / Holiday / Misunderstood

Appleの新CMが400万回以上再生で感動的とインターネッターの間で話題なんですけれども、ここで取り上げるネタとしては『話題だねぇ、婆さん、ふぅ。冷えるねぇ、お茶ずずず』で終わるわけにはいかず、いろいろ考えてしまうわけです。

ひとつだけ言うとしたら、すごく悔しいってこと。

ここで描かれているインサイトを見つけるのに、多くの手間とお金がかかっていると思うんです。でもそれは必要なもので、あらゆる表現になくてはならないもの。誰もが共感できて、しかし決して大声で語られることのない気持ち。心の中に木霊する、とても小さな叫び。ここが判らなければ、この表現に一歩も近づけないまま広告人生を終わることにと思うんです。そこの人も、あなたも、それで良いかもしれません。でも僕は絶対に嫌です。

なんていう、妙な文章を書いてしまう夜。来年もいい仕事を目指しましょう。メリークリスマス。


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wrote by galliano : 11:14 PM

December 23, 2013

食の異世界体験再び!2度めのタパス・モラキュラーバー訪問です。

昨年の冬に引き続き、今年もマンダリンオリエンタル東京にあるタパスモラキュラーバー(Tapas Molecular Bar- Tokyo, Japan)を訪問。去年と同様に誕生日を祝っていただきました。

2012年の訪問記録はこちら。

今年もくるくる回転するお皿達が出迎えてくれました。磁力で浮いてるのがわかりますか?

さぁ、Winter 20l3-20l4シーズンメニューの始まりです!


2時間のディナーコースは、才能あふれるシェフがお客さまの目の前で、ひと口サイズの料理を20品以上ご用意。新しい食感や香り、斬新なアイデアが驚きを与え、一皿毎に完成された美味に感動することでしょう。 1日2回のディナーのみで、1回につき8席限定です。(オフィシャルサイトより)

今回の食体験を提供していただいたのは、ヤブナカさんとアーロンさんです。

Aperitif アペリティフ

【Yuzu Sake Hot and Cold / 柚子 酒】
最初に出てきたのは柚子の日本酒。一見ふつうのグラス酒に見えますが、左右で温度が違います。中央の赤マークから、左が熱く、右が冷たいんです。これは初めての感覚。さわやかな柚子の香りが感覚を鋭敏にしてくれます。

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Snacks スナック

【Celery Root, Chicken Heart / 根セロリ チキンハート】
むむ、これはいかにも鶴ですが、えっ、食べられるんですか?
その正体は、根セロリを煮たスープとゼラチンを混ぜて鉄板の上に伸ばし正方形にカットしたものを、乾く前に鶴のカタチに折ってるんです。折り紙が食べられるなんて!

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こちらは鳥の心臓。だからチキンハート。

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全体のプレゼンテーション。一品目からこのクォリティ。鶴が見据えているのは誰のハートなのだろう。

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【Crystal Ravioli / クリスタル ラビオリ】
ラビオリですが、その素材も普通ではありません。

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中はリンゴ、ドライフルーツなど。それを包むのが、エル・ブジのスタッフが来日する度に買って帰ったというエピソードが有名な『オブラート』。このラビオリを食べてみたかったんです!水気があるので、ぷるぷると柔らかい触感。

【Oyster / 牡蠣】
ここで牡蠣のお出まし。しかし殻の中にあるのは牡蠣の身ではなく、噛むと牡蠣と同じ味がするというオイスターリーフ。確かに、牡蠣の香りが口の中に広がりました。こんな葉っぱがあるとは知らなかった。

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いつものキャビアの準備が進んでいます。注射器から落ちた滴は瞬間的にキャビアのような球形に固まりますが、中は液体のままなのです。アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムの饗宴。

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【Green Apple and Cheese / 青リンゴとチーズ】
青りんごのキャビアと、パルメザンチーズの泡。去年は通常のチーズでしたが、今年は泡。進歩してる!

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【Salmon Chazuke / 鮭茶漬け】
こちらも昨年に続いての登場、お茶漬けです。去年は鯛で、今年は鮭。赤く透明な球体は、お茶ではなく出汁汁です。これが口の中でお茶漬けの味を作り出します。他にない体験なのです!

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2012年の訪問記録はこちら。

Degustation デギュスタシオン

【Winter Landscape / 冬の大地】
冬の大地。凍てつく雪の下で息づく大地の力を表現。土はオリーブ。上に乗るのは根菜やピューレなど。白い雪はエシレバターの粉。

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【King Crab, Aurora / タラバ蟹 オーロラ】
温かいタラバ蟹の身に、シャルドネビネガーの泡。繊細な味付けが蟹の風味を引き立てます。

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【Porcini Mushroom Cappuccino / ポルチーニ茸のカプチーノ】
コーヒーサイフォンで入れるカプチーノスープ。こちらも去年に続いての登場です。

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下のポルチーニ茸のスープが、上のコーヒー豆の中に上がっていきます。昨年初めていただきましたが、コーヒー味のスープは、実に香ばしくて美味いんです。

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去年は通常のエスプレッソカップでサーブされましたが、今年は透明のカップが登場。可視化されたレイヤーが美しい。カプチーノのような薄茶の泡は、ミルクで伸ばしたポルチーニの泡。スープの中に見える黒い影はフォアグラのソテー。上は冷たく、下は温かく。温度の違いも楽しみます。いや、実に美味い。

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【Yurine Espuma / ユリ根のエスプーマ】
手羽先などを煮詰めた鳥ソースとユリ根で作った、エスプーマのスープ。上に乗っているのはトリュフです。

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木目の細やかなエスプーマの泡の、繊細な舌触り。

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【Crest of a Wave HUME / 波の花】
肉系が続いたので、ここからしばらく海鮮系へ。ソテーしたホタテに、アサリの出汁で作った泡。オニオンとバターのソース。木の枠もガラス板下の写真のセレクトも、お店のオリジナルです。

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【Smoked Amadai / スモーク 甘鯛】
燻製の煙で乳白色に染まった透明ガラスのカバーを取ると…

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甘鯛が出てきました。お米のように見えるのは、ウロコ! 鯛のウロコに220度のオイルをかけて、パリパリに焼いています。鳥の皮をパリパリにするのと同じ手法なんですね。ウロコがこんなに香ばしくいただけるなんてびっくり!下のオレンジ色は金柑をグラニュー糖とオリーブオイル、ユリ根で煮たもの。

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【Lamb, Straw / ラム 藁】
鳥の巣を模したかのような器によるラム肉のプレゼンテーション。ガラスの器の中にあるのは本物の藁ですが、ラム肉の上に乗っているのは藁に似せたゴボウです。肉の中にソースが封入してあり、ひとくちでいただくのは去年のギャートルズ風ラム肉と同じですね。

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そのアップ。

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【Borscht / ボルシチ】
ボルシチソースと、真空調理で熱を通した牛肉のステーキ。真空状態を保ったまま60度程度の低音で調理しています。柔らかくて美味しい!

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この白いのは、パンです。スパシーバ!

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Desserts & Petits Fours / デザート プティフール

デザートまでたどりつきました。

【Winter Lake / 冬の湖】
冬の湖の表面に張った氷のような、砂糖の薄い膜。

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パリッと割ると、その先にあるのはパイのエスプーマと、クランベリーソース。

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【Snow / 雪】
昨年とほぼ同じプレゼンテーション。液体窒素で固めたホワイトチョコの雪。

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イチゴに乗るのは、雪の結晶のカタチをした砂糖。ピンセットがないと盛り付けできません!。

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そして冬の樹を再現したチョコレートも、去年と同じ。

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【Snow Globe / スノードーム】
このスノードームはスゴかった。底に見える粉は白いホワイトチョコで、柔らかく透明な球の中は液体で満たされています。そして球を手に持って振ると、チョコが雪のように舞い踊ります。これはまさしく、あのスノードーム。アルギン酸で作るキャビアとは真逆の手法で作られています。スゴすぎて腰が抜けました。

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【Snow Man / スノーマン】
【Mont-Blanc / モンブラン】
左奥は綿菓子で作られたスノーマン(雪だるま)。上に顔があったのですが、写真を撮る前に食べちゃいました。その右はモンブランのムース、手前の黒いのはパチパチ音がするキャンディーが入ったチョコレート。

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【Frufis / フルーツ】
そしていつものマジックフルーツが出てきました。この実を食べて1分待ちます。

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その後にライムやレモンを口に入れると…甘い!
全く酸っぱくありません。

誕生日のプレートをいただきました!

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前回の訪問から1年が経ち、更に進化したモラキュラーバー。今回も新鮮な驚きに満ちていました。

一度に食を体験できるのは8名のみ、そして1日2回だけの上演。季節で変わるメニュー。また訪問しますよ!

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モラキュラーバーは地下鉄三越前駅下車、マンダリンオリエンタルホテルの中です。

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2012年の訪問記録はこちら。


▼人工キャビアや真空調理の詳細について知りたい人はこちらの本を。僕も持ってます。
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wrote by galliano : 01:15 AM

December 20, 2013

これチャック・ノリスのあかんやつや!

チャック・ノリスChuck Norrisからクリスマスと新年のグリーティングが届きました。

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あかん!これあかんやつや!

上の奴らも何ピカピカしとんねん!


▼トロント市長ロブフォードRob Fordも何やってんねん!

今日はこれぐらいにしといたろか。

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wrote by galliano : 01:38 AM

ゼロ・グラビティのスピンアウト映像が話題なのですが

ゼロ・グラビティがなかなかの人気です。僕も先週末観てきましたが、これ以上ないと思える程リアルな宇宙の描写とノンストップなジェットコースター的展開にすっかり心を奪われてしまいました。

そして今、映画のスピンアウト映像が話題です。すでに多数のニュースサイトやブログにアップされているのでこちらを観た方も多いでしょう。主人公であるライアン博士とグリーンランドのイヌイットであるアニンガとの会話なのですが、映画を未見の方は、鑑賞後に観る方がいいと思います。


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ちなみに、これを見てさらに感動したという記事やブログが多いのですが、僕はそれがよく判りません。究極の状態に置かれている主人公が、犬の声や子供の声を聞いて一瞬の安らぎを得たから?死への恐怖からひととき逃れられたから?しかし描かれているのは極限状態での、救いのないディスコミュニケーションです。僕には美しく描かれた完全なる絶望を描いているように見えます。そういう意味での感動なら判るんですけれども…

まあ、いっか。

さて、これ、実際にグリーンランドでの撮影ですよね。どんだけ豪華なスピンオフなんだ…。と思ったら制作費1000万円ですと。安い!しかも本編監督の息子さんであるホナス・キュアロン氏が監督しています。息子さんは本編の脚本も共同執筆しているようで、多分20代半ば。なかなか末恐ろしいですな。

落下する宇宙船が見えるシーンで『バン!』という音がしますが、ソニックブームによる衝撃波でしょうか。


スピンオフで思い出すのは映画『プロメテウス』に出てきたアンドロイド『デビッド8』の映像ですかね。これはいまひとつ話題になりませんでしたが。



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wrote by galliano : 01:15 AM

日本にも『クラフト』があれば良いなという話

海外の撮影現場にはあって日本にはない職業に「クラフトCraft Service」というのがあります。

これおやつ係なんですけど、フルーツやお菓子、時には軽食などを常に用意してくれてます。

Craft Serviceでググるとこういう画像が出てきます。まさにこんな感じ。
Craft

また2時間おきぐらいにトレイに載せた軽食を持って、笑顔で「食べます?」と言いながら現場をぐるぐる回ってくれるんです。

これが殺伐としがちな現場の空気を和ませるんですねー。

日本では制作会社の方々がお菓子を用意してくれて勿論ありがたいのですが、クラフトの方がいてくれるともっといい。

洋画でもスタッフリストに必ず名前があるので、映画の最後にちょっと気にしてみてください。

こちらからは以上です。



▼全然関係無いけど最近ニコンDfが気になる。これはブラックですが、シルバーのギーク度超高い。
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wrote by galliano : 12:12 AM

December 14, 2013

ゴジラ予告編の音楽がアレな件について

先日新作映画ゴジラgodzillaの予告編が公開になりまして、ほんの数日で1000万回を超える再生数となってるんです。もう大ヒット確実じゃないですか。素晴らしすぎます。

でも、そのバックに聞こえる楽曲が、マニアだけにしか響かない、あの映画に使われた、アレなんですよ。

まずはトレーラーをご覧ください。


シビれる映像です。チラ見せここに極まれり。実に期待を盛り上げてくれます。ていうかデカ過ぎるよ、ゴジラ。

ところで音楽の事わかりました?

このゴジラ予告編のバックで流れているとっても不安を感じさせるコーラスは、現代音楽家リゲティLigeti György Sándorの作曲によるレクイエムRequiemから、『キリエKyrie』と呼ばれる曲です。キリエはラテン語で『主よ』を意味します。

えっ、まだわかりませんか?

実はこの楽曲、名作SF映画『2001年宇宙の旅 2001 A Space Odyssey』で使われたことで有名なのです。人類に知性を与えた『創造主の使い』としての存在、モノリスmonolithを象徴する楽曲で、映画の中でも数回使われていました。

この特徴的な楽曲が予告編に使われた事で、製作陣がゴジラを単なる怪獣ではなく『世に裁きを与える主の使いである』と観客に思わせようとしている事がわかります。実にキリスト教的ですね。

そういえばゴジラの英題名は昔からgodzillaでした。最初の3文字はなんでしょう?

さて、この『キリエ』がゴジラの本編で使われるかどうかは、公開の時まで皆さんちょっと覚えておいても良いかもしれません。僕は本編には使われない方に賭けます。予告編を盛り上げるために、実際のサウンドトラックとは関係ない曲を使う事ってありがちなんですよ。

えっ、ソースを見せろって? じゃぁこれをどうぞ。

上は映画『ザ・ビーチ』のトレイラーで、ここで使われているのは皆さんご存知のMobyによるPorcelainですね。でも本編でPorcelainは全く使われておりません。ガリ確認済みです。

というわけで今日も無駄な知識にお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

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wrote by galliano : 10:24 PM

明和電機20周年ライブin赤坂BLITZ

明和電機さんの20周年記念ライブに行ってきました!

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-祝・明和電機20周年ライブin赤坂BLITZ-
明和電機創業20周年、それを記念するライブがついに決定!
世界中で大絶賛のナンセンス電動楽器によるライブに、今回は新型マシーンも登場。
社長、会長、経理、研究員、工員さんという「役員全員集合」で贈る
社運をかけたスペシャルライブに、ぜひみなさま、ご来場ください!

ということで、行ってきました20周年ライブ。ステージ上はいつものメンバーに加えて、過去の研究員メンバーからは、IAMASからLEDの幻燈インスタレーションを持って参加のクワクボリョウタさん、ロンドンからもスズキ・ユリさんがプリント基板シンセの「ototo」持参で参加。

そして僕は今回初めてお見かけする、明和電気会長こと土佐正道さんもライブを通して演奏・熱唱されるという豪華絢爛な舞台でありました。



▲新曲『明和電機のヤックウィ〜ン』も披露!

さすが20周年ということで舞台上の装置の数はいつもより増量されており、僕も稼働するのを初めて見た初期のマシンなども登場。ギーク的にもとても満足でしたっ!明和電機キーボード担当、経理のヲノサトルさんによると『機械がいつ止まるかと全員がハラハラしていた』という事でしたが、無事終了して良かったですね!

いくつか途中で壊れたり吹っ飛んだりしてましたが…。

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打ち上げにて社長、会長、『Open Sky3.0』プロジェクトの八谷和彦さんとパチリ。お疲れ様でした!

30周年も40周年も見に行きます!


▼オタマトーン、ウチにも2つあります。
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[blog][MUSIC VIDEOS] 
wrote by galliano : 12:29 PM

December 04, 2013

TVC159 Sony uk / 4k / Four times the detail

英国ソニーの4KテレビCMです。描いているのは火山ならぬ、花山の噴火。街に舞い踊る花びらが美しい。名作COLORシリーズの後継作品と言えそうです。



オブリビオンやアフター・アースで使われたF55・F65カメラで撮影されたそうですよ。でも一番気になるのは花びらの後始末ですね。これ掃除大変です。許可取りもきっと大変。頑張れCOLORシリーズ。応援してます。

アイデアカテゴリは『ありえない映像をリアルに作る』と『説明する』とします。

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[blog][TVC][02 ありえない映像をリアルに作る(Real-looking unreality)][19 説明する] 
wrote by galliano : 11:10 PM

December 03, 2013

しびれるッ!未来光子 播磨サクラ!

Gallianoは独立行政法人理化学研究所播磨事業所の存在を知らなかったッ!その事業所が播磨サクラというアニメーションを作っていた事はもっと知らなかったッ!世界一小さいものが見えるX線レーザー ピコスコープSACLAってものがある事もさっき知ったッ!それとGallianoは最近何故Gallianoなんですか?とよく聞かれるのだが、その質問には答えないようにしているッ!それは何故かという質問にも決して答えないッ!絶対にだッ!

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さてこのアニメーションですが、もう素晴らしすぎます。最高。これは立派なブランデッドコンテンツですよ。広告は既に行政法人にも負けてるね。悔しい。そして、日本に生まれて良かった。

ぶっ飛んでる本サイトはこちら。対談の最新ゲストが富野由悠季御大ですから。

ちなみに僕は17歳の時にアニメーションを作りましたが、やっぱりこんな感じでしたよ。絵コンテの表紙はこちら▼。もちろんDAICON3に影響を受けてます。Galliano17歳の絵。なんと29年前か。久しぶりの公開だな。


Kokenopeninganimation

おいおい、絵上手いじゃないか、29年前の俺。

背景は荒廃した三宮です。それと後ろの戦車は、米軍のM1エイブラムスです。いまだに現役だぞ、凄ェな。

しかし何故俺がGallianoなのかは言わない。絶対にだッ!



アニメーションの本―動く絵を描く基礎知識と作画の実際
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wrote by galliano : 10:51 PM

iPadで描いたモーガン・フリーマンが凄すぎる。

指だけで描画、ブラシのストローク数28万5千回、かかった時間は200時間超、レイヤーは1枚だけ。シビれる描画映像です。描いた人、指紋残ってるのかな。

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1日で95万ビューですからたいしたものですぜ。

アーティストのKyle LambertさんのYoutubeチャンネル

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wrote by galliano : 09:03 PM

December 01, 2013

TVC158 John Lewis / Christmas ad 2013 / The Bear & The Hare

もう先月のネタなんですけど、イギリスの百貨店チェーン、ジョン・ルイスが今年のクリスマスCMを公開しました。題名は『クマと野うさぎ』です。

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むかし、クリスマスを見たことがない動物がいました…というコトバで始まるアニメーションですが、絵が実にキレイです。暖かな手書きのアニメーションとミニチュアアニメーションの合成も非常に上手くできてますね。

と思いつつメイキング映像を見たら、違いました!なんと手描きアニメーションは全て平面に印刷され、切り抜かれて、実際のミニチュアにセットされて撮影されていたんです。なんという手間!でも、そうすることで当然ながら現場の光にしっくり合うわけです。

音楽はキーンの楽曲をリリー・アレンがカバーしているとか。オールドタイプなストーリーですが、タイアップ楽曲で若い人のココロを掴んでいます。iTunesストアで買えます。

その他にもクマと野うさぎそれぞれのツイッターアカウントがあったり、子供向けのモバイル用絵本アプリがあったりと、年代別に360度のメディアミックスも万全です。うーん勉強になる!

12月1日現在の動画アクセスは900万件。ブランデッドコンテンツの見本のような事例でした。

アイデアカテゴリは、『擬人化する』と、もしサービスの恩恵に預かれない人がいたら…ということで、『存在を消す』、音楽を『引用する』の3本とします。


ちなみにクマと小さな動物の友情をアニメーションで描いた広告は他にもあります。アルゼンチンの動物園の広告ですね。もう8年ぐらい前の作品ですが、泣けるレベルはこっちの方が高い。こちらもぜひ。



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wrote by galliano : 11:51 AM