キャドバリーチョコレートの新作です。毎度のエグゼキューション(表現)に、『これでもか』という程キーカラーの紫を使用している様は、90年代のSILK CUTブランド広告を彷彿とさせます。
さて注目すべきは、実は映像ではなく音楽なんです。
このサウンドトラックは、映画『未来世紀ブラジル』冒頭シーンからの引用です。この映画の監督はテリー・ギリアムで、彼は元々TV番組モンティ・パイソンのアニメーションを担当しており、名作『12モンキーズ』の監督でもあります。えっ、『未来世紀ブラジル』、見てないんですか?『ブレード・ランナー』と並び、SF映像のリファレンスとして頻繁に用いられるソースの一つですから、「映像とか興味あるんですクリエーター目指してるんです」って口にしたことのある方は是非、3回は見てくださいね。美大の映像学部を目指してるなら、ブルーレイディスクをペロペロしながら抱いて寝てください。
と言っても見ない人が99%なので音楽元ネタ映像を置いときますよ。
ちなみに映画『ブラジル』はヨーロッパ版とアメリカ版の2種があり、僕が日本公開前に見たのは、理由があってアメリカ版でした。しかし日本で知られているのはヨーロッパ版なのです。何故でしょう。このあたりの話は『バトル・オブ・ブラジル』という本に詳しいのですが、絶版どころかAmazonで検索しても出て来ませんでした。無茶苦茶面白い本ですが、アメリカ版を見られない日本でウケなかったのはしょうがないですね。さよならアメリカ、さよならニッポン。
今回はCMと全然関係ない話ですみません。さてCMアイデアカテゴリは、『あり得ない映像をリアルに作る』ぐらいでしょうか。けっこうユルいです。
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